2016年7月10日日曜日

都市部の地域医療


この銅像は砂防会館のそばに立っていた銅像です。赤木政雄博士の像です。別にあまり興味があるわけではないのですが、なんとなく凛とたっていたので写真におさめてみました。


今日は内科学会の関東支部教育セミナーに行ってきました。会場は砂防会館の近くの日本都市センターでした。

今回、東京医療センターのESTで一緒に仕事をしている山田先生が登壇するということで応援に行ってきました。しかし、ぜんぜんプログラムをみておらず、行ったら知ってる顔が何人も・・・ すみませんでした。。。

今回のテーマは「都市部における内科医による地域医療の実践と課題」でした。内容は、わたし的には特に新しいことはなく、「そうだよね」と思って聞いていました。

医師の世界でも総合診療医が必要であるという認識は広がりつつあるのかな、と感じました。今回指摘されたものは、専門特化しすぎて専門以外診れない、診たくない医師が存在すること。その隙間を埋めてくれるのは総合診療科。という感じでした。総合診療医は病院にも開業医にもどちらにも必要であるという話でした。

基調講演の後はグループディスカッションでした。これは、先日の「市民の医療参加を創る会」のテーマであった「相談できるお医者さんをもとう」の医療側の実態のような気がしました。患者は医療を信頼しているようで信頼しておらずドクターショッピングし、結果として誰がかかりつけなのかわからない。医師は自分がかかりつけだという意識を持たなかった結果、ポリファーマシーの問題や人生の最終段階の医療の意思決定支援をするときに医療者も悩んでしまう。そこで顔の見える関係が必要だと言っても市民側の視点なしにすすめても意味がない。内科学会なので仕方ないですが私以外全員医師でした。

基調講演とグループディスカッションを通して、総合診療医や連携が必要と言われているが、それぞれの行動の意図や心理を理解できなければ先に進むのは難しいのではないかという思いがふつふつと湧いてきました。それは医師は患者あるいは市民の受診行動を理解できていないし、自分たちの業務が大変ということからの問題点しか話されていません。これではコミュニケーションがとれるわけがありません。

それと独居、外国人、低所得層などという括り方って実は間違っているのではないかという考えも浮かんでしました。こういう括り方をして対策をうっていくとなぜかそこからこぼれ落ちる人がいます。それはその括りと医療の必要度がさらにそこから異なっていくからです。


最近は市民側寄りで考える人が多いところと話をすることが多かったですが、ある意味勉強になりました。様々な視点に触れることで新たな気づきがあります。やはりどんどん問題点や気づきを発信していかないといけないですね。このギャップを埋めるための活動をしていきたいと思います。




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