そこで「また勉強しないといけないな〜」と思って杉原正子さん主催の勉強会に参加してきました。
http://ameblo.jp/masako-sugihara/entry-11993338088.html
人がかかわる事では必ずミスが起こり、そのミスが大きい、あるいは数重なって事故へとつながります。
医療も人がかかわる以上、必ずミスは起こります。医療は人の生死に関わる分、ちょっとしたことが死亡へとつながることもあります。本当に不確実な世界だと思います。
また人が亡くなるということは最善の治療を尽くしたとしてもあることですが、患者側にたてばその境目が分からないこともあります。そのことがふとしたきっかけで不信につながり、医療過誤だと思い込んでしまうこともあります。
日本人が自分で自分のことを決めることができる人は少ないと思っています。「お医者様まかせ」という部分もまだまだ否定できません。この状況ではそのまま米国の考えにそのまま日本に取り入れるのは難しいと思いますが、参考になることが沢山ありました。
島田先生には医療事故における日米の違いを聞かせていただきました。
一番感じたことはアメリカの自己責任の世界であり、権利も主張する代わりに責任は本人というのがはっきりしていますね。ある意味とっても分かりやすいです。
インフォームドコンセントもすべてこのためなんだろうなと思いました。。
おもいっきり日米の文化の違いを感じました。
大磯先生からは、日本の現状をお話ししていただきました。
一番印象に残ったのが、病院管理者と現場の医師との間に利益相反があるために「現場の医師に責任がありました。申し訳ございません」というような、トカゲのしっぽ切りのような決着のつけ方がされてしまうことがあるということです。なるほどと思いました。
それにしても国立国際医療研究センターのように研修医が矢面にたってしまうのはちょっと病院管理者のモラルを疑ってしまいます。研修医に責任を追わせていいのでしょうか。ちなみに米国では研修医の責任になることはないそうです。
後半は質疑応答の時間でした。
意見を聞いていて思ったのが、明らかに患者側が医療者にもの申すことが増えているのだろうということです。そのようななか医療者は自分たちの身を守るための方法に傾倒してしまわないだろうかと思いました。
身を守ることは必要なのですが、それが過剰になると逆に良好なコミュニケーションが取れなくなる可能性もあるのではないかと私は思っています。
しかし現場の方の不安についても理解をしたいとも思っています。
それと日本国民は医療費の負担について本気でどうしたいのかを議論する必要を感じました。わが国は国民皆保険制度あり、諸外国と比べると安価で質の高い医療が提供されています。
もし訴訟が増えるということになれば訴訟のための保険料や事故防止策をもっと積極的にとらなけれならなくなり、結果として病院のコストは増加します。
そうなると医療を維持するために医療費や保険料に跳ね返る可能性があります。
いまの社会保障制度の仕組みや国民の理解の中ではコスト増は厳しいですね。
今後医療事故調査制度がどうなっていくのか勉強しておいたほうがよさそうです。