2018年7月11日水曜日

北原リハビリテーション病院に見学にいってきました



北原リハビリテーション病院見学のために八王子までやってきました!
京王八王子駅からタクシーで15分くらいの場所で、小高い丘の上なので坂がちょっと大変でした。

しかし、坂を上ると、「ここ、ホテル??」と見間違うような病院が目の前に現れます。
エントランスホールもホテルのロビーのようです。
新しいというものあるのですが、照明、壁紙、どれをとっても病院っぽくありません。


まず病院の概略をお話いただきました。通された会議室はここ↓です。


北原リハビリテーション病院は、北原国際病院の関連病院です。北原国際病院は脳外科に強みをもつ急性期病院(7:1)で、救急も受け入れています。他関連施設に、北原ライフサポートクリニック北原RDクリニック北原ライフサポートクリニック東松山があります。

北原リハビリテーション病院の特徴は以下の5つです。
・脳卒中のゴールデンタイムに徹底したリハビリテーション
・レストランで「免疫力が高まる贅沢おうちご飯」を
・リハビリテーションで疲れた体をいやす「森の中の温泉」
・病院のイメージを変えるホテル仕様の空間
・退院後の人生をサポートする「北原トータルライフサポート倶楽部」



入院3日目から外出訓練や自費(選定療養費)でのリハなどを徹底して行い通常3か月の入院を1か月で退院できるようにするというのは凄いです。
寝せっぱなしにさせないのがいいですね。
診療報酬の上限=患者にとってよいリハビリテーションの時間というわけではありません。生活の課題をちゃんと見据えたうえでの必要なリハビリというのは、よいことだと思います。

その工夫に食事や空間の演出が非常に勉強になります。

食事はみんなレストランに下りて取ります。そして車いすから椅子に座り食事します。事前にメニューも選択が可能です。


食材はオーガニックにこだわっているそうです。ビールもOKって嬉しいですね。

SPAも隣の建物にあります。





本当にSPA好きにはたまらない癒しの空間です。温泉も本当に掘ったみたいです。。




病棟もホテルのようです。個室は4点柵は使っていません。壁の酸素も壁紙の色にあわせて塗ってあります。



病棟のトイレも一つ一つ違っています。このこだわりっぷりは凄い。


歩行測定器です。これで歩き方のデータをとっています。
通常の訓練だけでなく、料理をすることも訓練の中に取り入れており、そのためのキッチンがこちら。

もうほんとに北原先生のこだわりが満載です。


植物はいたるところにあり、全部本物です。


システムも完全に一歩以上先を行っています。全員がスマホをもっており、カルテ記入、オーダー、ナースコールもスマホです。そして極めつけがナースステーションにほとんどモノがない。そして狭い。つまり内勤業務よりも患者さんとの時間をとりなさいということなのです。


病棟へ上がるには顔認証です。スタッフと患者さんのみが登録されており、ご家族は病棟には上がれません。家族との面会は1Fのフロアのみです。



これだけしっかりとしたコンセプトで作られている病院は見たことがありません。綺麗な建物に目を奪われがちですが、リハビリテーションへのこだわりが細部にみられ、システムの導入も「使う」ということをしっかり考えられています。

八王子という立地だからできることなのか?八王子の中でのエコシステムだけを考えているわけではなさそうです。

今の診療報酬の枠なかで効率だけを追い求めた医療施設が多いのが現実ですが、見学にいって生活や癒しとは何かということを改めて考えることができました。しかし患者側がこういった病院をどう感じるのか、そこが知りたいところです。

今後の展開がとても楽しみです。
果樹園、ワイナリー、牧場、農場なども作っていきたいと考えているそうです。。。 

2018年7月9日月曜日

ヘルスケアシステムを紐解くワークショップ in沼津



7月7日七夕の日に沼津市のプラザヴェルデにて、F-met+(沼津で活動する、ものづくり技術を医療・介護現場に還元する団体)主催、BMIAヘルスケア分科会共催でヘルスケアシステムを紐解くワークショップin 沼津を開催しました。

会場のプラザヴェルデは駅からとても近く、とても綺麗なところでした。

参加してくださったのはF-met+の方以外に医療者の方、行政の方、地域活動をされている方などで、バランスよく様々な立場の方に集まっていただきました。

西日本地区の雨がとんでもないことになっていますが、関東も前日まで雨が降っていたことから沼津もその影響がでるのではと心配していましたが、当日はお天気ににも恵まれました。

私は今回もメインファシリテーターをさせていただきました。


今回は、これまでに何回か実施した内容を短くしつつ、かつ沼津にフォーカスするというものでした。基本的にこのシリーズは俯瞰する視点が大きなテーマなので、どこまで地域に落としていけるかなと、若干の不安はあったものの、そこはこの地域に居住している方や勤務されている方々でしたので心配するほどではありませんでした。

現在の社会保障制度の歴史や地域医療計画の沼津市の状況などをざっくり見てもらいながら、皆さんが感じていることを共有していただき、さらにsociety5.0を紹介することで、「今」を考えてもらうものです。

立場の違うと視点が違うので、出てくる意見が違います。やはり社会保障制度関連のことは医療・介護と密接なので医療者はよくご存じです。しかし一般市民は制度のことはあまり意識していなかったりします。それだけ今の医療制度って当たり前に捉えているのだと思います。そして医療って本当に必要なときにならないと意識しないので、実感するのお難しい。だからもっとテーマを絞って、ゆっくりダイアログしたいなーというのが私の一番の感想です。

それでもそれなりに何か感じて持ち帰っていただけたのではないかと思います。
こういった場を今後もつくっていきたいと思います。