ラベル 医薬 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 医薬 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2017年1月24日火曜日

MRで本当にいいんですか?


今年もMRになりたい学生セミナーでお話する機会をいただきました、毎年恒例のともちゃんの厳しい話(笑)他のプレゼンターとのバランスと勝手に思っています。

初めはMRの先輩が就職活動をどうやって乗り切ったとか、現場やキャリアの話が話されました。後半はMR1コンテストのメンバーの話になります。小久保さん(元MRセンター)はMRの本分についてあるべき論をお話いただいたあとに私の話でした。

私は哲学や倫理の話をしながら製薬企業に就職することをみなさんに考えてもらいました。昨年はMRのマナーについて話をしましたが、もっと根源的なところからなぜ製薬企業で働きたいのかを本気で考えて欲しいと思い、今回は上っ面のいい面は一切言いませんでした。(もともと上っ面は言わないですが・・・)

大まかには次のように話をしました。

今、MR不要論が出ています。それはなぜかというと医療者に本気で共感をして仕事ができていないからです。企業の押し付けで製品を売り込み、自分たちを擁護するためのプロモーションコードを理由に医療者の欲しい情報を提供できていません。こんなことが続けば人工知能に追いやられるのは当然です。

それにそもそも薬は病気の時に使われるもので、「市場がある」というと聞こえがいいですが本当はその分だけ人の辛さや苦悩がそこにあるということを忘れて喜んでいないだろうか。薬は医療の一部に過ぎず最も適した選択の中で使われるべきである中で、盲目的に自社製品が最も優れていると言うことに疑問を抱くべきではないだろうか。

そして製薬企業の給料は我が国においては公的医療保険制度の中において日本国民からの助け合いの精神の中から出されたお金から払われていることに対し、製薬企業はもっと自覚的になるべきである。社会保障の現状からいったら安泰ということは考えられないし、社会からのお金という面においてもそれに見合ったことをしているか反省すべきと私は考えます。

そんな話です。

現場で仕事をすればいずれは気づくことなんですが、面接のための「御社の企業理念に共感して・・・」なんていうものを考えても意味がないし、うまく採用までこぎつけたとしても現場に出て数年で嫌になってしまうでしょう。

私の話を聞いてどんなふうに感じたかはわかりませんが、立ち止まって自分の道を選ぶきっかけになってくれればいいなと思っています。


PS:私はMRを応援する立場です。

2016年11月26日土曜日

MR-1コンテストプレセミナー


MR-1コンテストのプレセミナーを実施しました。
【内容】
(講演1) 「MRが消えたなら、、、AIが仕事を奪う日」           
      木村情報技術株式会社 代表取締役 木村 隆夫
(講演2) 「2020年の医療はこうなる ~地域包括ケアという免疫システムと一体となるMRと排除されるMRの違いとは?~」          
      木村情報技術株式会社 コンサナリスト®事業部長 川越 満

どちらも刺激的なタイトルです。

人工知能の話題はニュースでもよく取り入れられていますが、なんだか将来的に人間の力を追い抜くのではないか、人間の仕事を取って変わってしまうのではないかということが話題に登ります。製薬業界でもMRの仕事を奪うのではないかという話が出ています。
しかし実際はどこまで技術的に可能になっているのかということは意外とわかっていません。今回のセミナーはその辺りが技術革新の現状からMR活動についてのお伝えできたのではないかと思います。人工知能は沢山の情報から最適な解を導きだすという力に長けていますが、解を導き出す為に何をどのように教えて行くべきかというところは試行錯誤の状況です。またその解をどのように使うかも手探りです。実用化して人々の生活に浸透していくにはまだしばらく時間があるようです。

木村社長の話では、製薬企業での活用分野として1)コールセンター受付システム、2)24時間製品お問い合わせシステム、3)AI教育支援システムが挙げられていました。
他にも医療者自身がサイトにアクセスし検索した情報から好みだと思われる情報を提供する(すでにグーグルとかアマゾンでもありますよね)とか、画像診断を人工知能で行う、創薬研究支援などの研究が進んでいます。とはいうものの開発段階のものばかりなので、その信頼性は確保できてはいません。しかしそれは利用者側の理解(まだ開発段階だから仕方ないよね)からのルールづくりができれば技術革新のスピードも上がると考えられます。

川越さんの話では、SOV(Shear of Voice:コール数中心のディティール)をすればするほど、医療者からは排除されるMRは増え、その部分が人工知能やIoTの技術革新によって駆逐されてしまうということでした。人間には人間しかできないことがあり、それを考えていくことがMRが残る道だという指摘をしていました。医療には様々な解決されていないニーズがあります。そこを解決する為にどんな価値が提供できるか、価値の提供は人間の仕事であるというお話をいただきました。

お二人の話を聞いていて、MRのできることはまだあるんじゃないかなと感じました。地域包括ケアシステムは地域ごとで、そこに住んでいる人たちで作りあげるものです。そこにMRが入っていく為には多様なニーズに答えなければなりません。そこには人間でなければならない仕事はあると思います。しかしSOVは地域ごとのニーズには全く答えられません。個別化する情報提供のニーズに応えるための人工知能の活用はアリだと思います。しかし、ここでまた私の頭をよぎるのはプロモーションコードです。

今のプロモーションコードは添付文書情報しか提供しないという、わけのわからない自主規制を作っています。正確にいうとそれはプロモーションコードを遵守する為に行う企業内の自主規制です。添付文書情報の提供は別にMRでなくてもできることです。これこそ人工知能が最も得意とする部分です。つまり、本社の人たちはMRを本当はどうしたいのか聴きたくなってしまいます。また現場の人たちは添付文書の行間にある情報と患者さんにとって良いことをするための情報が欲しいのに、それをしませんと言い切っているのはどうかと思います。

MRの役割と技術革新。人工知能開発のロードマップが見えてきているからこそ、MRの役割をみなおす時期にきているのだと思っています。




2016年11月22日火曜日

大人の社会科見学


ペイシェントサロン名古屋とファブリーNextの企画で、工場見学を三重県鈴鹿市にある大日本住友製薬の鈴鹿工場に行って来ました。

社会人になって最初の会社が医療用具の会社だったので、医薬を専門としていながらも製薬工場の見学に行ったことがありませんでした。いつか行くタイミングがあれば行きたいなってずっと思っていたところ、フェイスブックでこの企画を見つけ喜び勇んで参加して来ました。

大日本住友製薬との繋がりがあったのはファブリーNextの石原八重子さんです。ファブリー病とは希少疾病で遺伝子が原因の代謝異常の病気です。

ファブリー病(大日本製薬サイト)

ファブリーNext

その薬を大日本製薬が製造しているということからの今回の工場見学に結びつきました。今回見学させていただいたのその薬ではありませんが、本当に貴重な機会でした。



まず初めに工場長から鈴鹿工場の位置付けなどをお話しいただき、そののちビデオを見せていただきました。



大日本住友は合併後は工場を4拠点持っており、原薬を作っているのは鈴鹿と大分だそうです。鈴鹿工場は東京ドーム4つ分の広大な敷地で医薬品を製造しています。製剤化する棟ではオートメーション化された工場内を見せていただきました。コンタミが起こらないように工夫された人と気流の流れやISO14001を取得するレベルで環境に配慮した設計なども非常に参考になりました。



他の製薬企業の工場については勉強不足ですが、これがバイオ製品やジェネリックだとどうなんだろうとそんなことも考えていました。
医薬品の製造販売のライセンスは医薬品ごとで、製造に関しては業務委託が可能です。今後、製薬企業の業務効率化等を検討した時に製品工場を持っているということで競争優位にどう影響するのかは興味のあるところです。最近ではジェネリックメーカーに製造を業務委託する事例もあると聞いています。製造販売のライセンスだけ持っていれば、今は営業部隊も業務委託可能であることを考えると、製薬企業の戦略はどの領域に強みを出していくのかが本当に大事になります。この工場のクオリティと拡張性から見て、大日本住友製薬がどんな戦略を立てるのか今後も見ていきたいと思います。

個人的には、機械を見るのが好きでカートが自動で動いていたり、ロボットアームの独特の動きを見るのが好きです。ここでどんな品質管理をするんだろうとか、ここのフェイルセーフをどうやってシステム化させるんだろうとか、そんなことも気になります。
機械が動く様子って可愛いなーなんて思って見ていました。

見学にあたりまして、様々な方のご厚意を賜り本当にありがとうございました。感謝いたします!





2016年10月22日土曜日

「医療者と製薬企業の対等な付き合い方」〜総合診療医と元MRがホンネで語る製薬企業のプロモーションの未来〜




忙しいという言い訳をして自分を甘やかしているのかもしれません。でも本当にブログの記事にするようなお仕事がいっぱいで人はそれを充実しているというのかもしれません。
またキャパオーバー気味。。。

10月14日に「医療者と製薬企業の対等な付き合い方」〜総合診療医と元MRがホンネで語る製薬企業のプロモーションの未来〜というイベントを実施しました。

参加者は医師、薬剤師、製薬企業社員、メディアなどの方などで22名に集まっていただきました。

イベントは単純に講演をきくだけではなく、参加者は現状について一緒に考えるワークショップを行いました。
お話をいただいたのは、南郷さんと水さんです。


東京北医療センター 南郷栄秀先生




実務薬学研究所 水八寿裕先生



今回の企画では、医療者から見た製薬企業と製薬企業から見た医療者。どっちもなんかおかしくない?ということをワークショップという開かれた場所で議論しようというチャレンジングな試みでした。誰もやっていないことを初めてしたというのは意義のあることだと思っています。

もちろん、今回の一回ですぐに関係が変わるとは思っていません。この場にいた人が「このままの関係は変だよね」が共有され「医療情報」が「プロモーション」であること、とはいうものの「プロモーション」であっても「医療情報」であることには変わりなくそこにバイアスが存在してることを理解する必要があります。そのバイアスは製薬企業にもあるし、医療者にもある。それをまず認識することから始めるのが大事です。

そのバイアスを減らすためにそれぞれが問題だと思う行動をなくしていかなくてはいけないと思います。もう学会のランチョンや派手なブースはいらないのではないでしょうか。製薬企業も正々堂々と学会で学術発表をすればいいと思うし、企業活動が本来社会貢献を目指すものなのだからそうなるような活動を純粋にすればいいと思います。自社製品のみのプロモーションは意味を持たないと思います。

今回参加いただいた方にはアンケートにご協力していただきました。この内容をどこかで発表できたらいいなと思っています。








2016年9月29日木曜日

製薬企業のプロモーションと倫理


写真と本文は関係ありません。

先日こんなニュースが流れていました。

この記事を読んで私はMRの情報の信頼性を疑われているのではないかと感じました。悲しいことですね。今回はちょっと私なりの製薬企業のプロモーションについて考えてみたいと思います。私は製薬業界にプロモーションという言葉はなくすべきではないかと思います。その辺を言及してみようと思います。

このプロモーションという言葉はマーケティング用語です。
プロモーションの目的は、顧客に認知をしてもらい、購買意欲を高めるために行うものです。いくら良い製品やサービスであっても、知らなければ使わないし、良いもの、便利であると思わないと使用ないのは当然です。プロモーションとは顧客の認知行動を分析し製品やサービスを良いものとして認知させる手法がプロモーションです。

企業がプロモーションを行う理由は売り上げをあげるためです。
企業が存続していくためには、存続していくためのコストをカバーする売り上げが必要なのは当然のことです。そう考えた時、製薬企業の販売促進活動自体は誰に咎められるものではありません。しかし、その活動によってちゃんと「患者のためになっているか」が大事な鍵となります。

「患者のため」という視点で考えた時、もしかしてプロモーションという言葉は不似合かもしれません。薬を使う状況はHAPPYとはいえません。言い方を変えると使えば使うほど製薬企業は儲かるかもしれませんが、つまりそれは病気の人がそこに存在し、他人の不幸を喜ぶことになってしまうことになります。本来、病気の人が健康になるために薬はあります。

製薬企業は患者や市民の健康のために貢献するために存続しており、それができなければ衰退することは仕方のないことだと思います。つまり正しく使うことを推進する(適正使用の推進)こそが製薬企業のあるべきプロモーションです。よって医療者に適正使用の推進を歪める行為を求められたら本来NOというべきなのです。

とても当たり前のことなのになぜできていないのでしょう。

それは医療者サイドにも問題があると思っています。独禁法でいう「優越的地位の濫用」に当たるような適正使用情報の推進とは関係のないものや協賛をねだってきたり、飲食目当ての勉強会なども依頼されたりします。それってどうなんでしょうね。よほどのもの以外は製薬企業側は表立って言えないです。「製薬企業はお金を持っているからこのくらい出してくれるよ」ということを何度も医療者から聞いたことがあります。製薬企業は金ヅルではありません。

製薬企業も医療者も一番大事な「患者さんにとって最善の薬剤選択」について十分に目が向いていないのではないかと思います。

もちろん多くの方が善良で患者さんのことを考えて医療を行っていると思っていますが、現場ではいろいろなことが起こっています。誰かが何かを言ったからと言ってすぐに世の中が変わるとは思いませんが、あるべき姿に向かって何かできないかといつも考えています。






2016年6月24日金曜日

災害時のMR活動


梅雨の晴れ間の空です。

熊本の震災の報告会に参加してきました。今回のテーマは災害時のMR活動です。
自分はどうしても災害時に現地に行くことができないので、遠くから支援をすることを選択しましたが、現地に入って支援をする人は本当に行動力のある人だと私は思っています。また、被災地で仕事をしている人たちも自分たちの家族もありながら、地域のために一生懸命仕事をしている人たちに心から敬意を表したいと思います。

熊本の話は何度か聞く機会もあったので、今回は製薬企業のMRがどうあるべきかということを考えていました。被災地での様々な活動やみんなの意見を聞いたりするなかで、明確に思ったことがあります。それはMR活動云々ではなく、製薬企業が災害時の情報提供の姿勢を企業と出していないことに問題があるということです。

MRはやはり製薬企業の社員であり、組織として動くことが求められます。ある意味、動けないのは企業が自分たちのことだけしか考えていないからです。では現場のMRに動けといえばいいのかというとそうではなく、情報発信はMR以外でも方法はあるのではないかと思うのです。例えばSNSだってあるし、Twitterだってあると思います。別に自社に限った話ではなく、一般情報として添付文書等の情報からも発信できるのではないでしょうか。また流通情報も現地にいなくても本社でできるはずではないでしょうか。

自社のBCP(Business continue planning)は自社のことだけを考えていけばいいわけではないです。特に製薬企業は医薬品を患者に届けることは使命です。リスク・マネジメントは事業を継続することが大切なことで、災害のようなクライシス・マネジメントであっても自分たちの被害状況が把握できた後は速やかに企業としての使命を果たすべく行動していくのが鉄則です。会社ができていないのにMRができていないというのは本当に現場が可哀想です。

もちろん、現場のMRがすべて使命感をもって仕事をしていたとも思ってはいません。他人事のような態度だったMRもいることを知っています。被災地のために何かできないかと考えボランティアや現場を回った人のことを色々と言っていた人のことも知っています。だからといって、そんな人に気をとられる必要はまったくないと私は思います。そもそもそんな人は通常のMR活動においても、何も現場の問題について感じる力のない人だと私は思います。

医療機関だけなく、町や避難所の様子をみて、「ここにいる人たちはどんな生活なんだろうか」「体調はどうなんだろうか」とか思いを馳せてみることができる人は普段のMR活動のときに医療者と話をするときに、同じような視点で会話ができる人だと思います。そういったことができない人が多いからMR不要論がでるのだと私は思います。災害時にちゃんといち早くそれに合わせて情報提供ができたMRもいたのですから、その人は普段から考えて仕事ができている人なんだと思います。

結局は一時が万事なのではないでしょうか。

また、製薬企業がこの災害に対して多くの義援金を出しています。その金額は非常に大きな金額です。もちろんお金をだしたからえらいわけではありませんが、あまりにも社会貢献の仕方がお粗末なので、もっと考えるべきではないかと思いました。







2016年6月7日火曜日

学会運営と製薬企業の情報提供を考える


2016年6月3〜5日にアクトシティ浜松で第10回日本緩和医療薬学会年会が行われました。私は4日、5日と参加しました。いくつかのセッションに参加したのですが、一つにできないので、分けてアップします。

この学会は友人の川村和美さんがプロデューサーでして、「ともちゃんの好きそうな内容をいっぱいやるから来て」と言われて参加しました。彼女と私は経営倫理、薬剤師、教育など共通する部分がいくつかあります。まったくもって面白いものがいっぱいでした。

中でも一番よかったのがこれです。

  

<医療系学会は派手すぎる>
今回のパネラーからの指摘もありましたが、医療系の学会って派手です。私は仕事柄医療系の学会からスタートしたので、それが当たり前だと思っていました。
ホテルの宴会場を使い、きらびやかなセッション、派手な演出、ランチョンセミナーに懇親会。一体いくらかかっているのでしょうか。数千万円はくだらないと思います。

それに対して製薬企業を始め、関係している企業が協賛金を払っています。
私がMRをしていたころは抄録の広告代として数万円を当たり前のように依頼されていました。大きな学会となるとブースの展示ということでブース一コマうん十万円の×コマ数です。他にも寄付というものもありました。一応、趣意書は渡されますが、いつも不機嫌そうに話をする先生が、そういうときに限ってニコニコ声をかけるんですよね。私も、「まな何かお願い事だな」とわかって話をすると「あ、やっぱり」という感じでした。

プロモーションコード、公正競争規約が年々厳しくなっていくうちに少しづつは変わっていっているのですが昔は一体どんだけだったのでしょうね。透明性ガイドラインが出てからも抵抗をするのは医療者側という感覚を私は持っています。仲のよい医療者にはこの実態を嫌だということを話していたのですが、なかなか声高にいうことは難しかったです。ところが、今回は学会のあり方を考えるということを医療者側から問題提起をしてくれたのです。

<製薬企業は医療者の財布じゃありません>
私は常々安易に製薬企業からお金をだしてもらうのは当たり前という考えをすててもらいたいと思っています。しかしその考えはなかなか受け入れてもらえないと思います。学会協賛のあり方を考えたとき、製薬企業が突然協賛金を払わないと言ったら医療者側はすぐに納得するでしょうか。協賛金を払って横並びで採用を確保している会社があるとしたら簡単に切り替えられてしまうでしょう。

それに対してMRはどうにか自分の売り上げ成績を維持したいと考えるのは当然だと思います。私たちの時代もだんだん経費が厳しくなってきた時代だったので、いままでどおりの分を払えなくなっていました。そのときに医療者に交渉することは何かというと、守りたい品目と古くて営業成績にはあまり関係のない品目を考えながら、依頼してきた医療者と交渉をしていきます。断り方にいろいろあるのですが、その学会の協賛をしない代わりに別のことで(たとえば他の企画の勉強会など)経費項目を変える方法やもう切られていいと思ったら断るということを考えます。

よく考えてみたら、これはおかしなことですよね。確かに似たような薬効のものはあるのですが、それが患者にとって一番合っているものかもしれません。それをお金の都合だけで切ってしまっていいのでしょうか。実際にはそれほど影響がないと言ってしまえばそうなのかもしれせんが、本来の医薬品の情報提供のあり方からすると明らかにおかしなことです。それをお金で簡単に変える医療者も医療者だし、それをよしとして自分の利益だけを考える企業も企業だと思います。

今回、学会側からそういうのやめませんか?、もっと健全に学術活動の学会にしませんかと運営面から少しずつ変えたのがこの学会です。


 

これまでのやり方を変えたので本当に和美さんは苦労していました。できるだけお金のかからない方法を考えて、ランチョンではなくスイーツセミナーにしてそのスイーツは学会費からの捻出にしています。学会を企業の情報提供の場として時間を売る方法を提案しました。とても画期的です。それでも彼女がやりたかったことの全てには到底いくものではありませんでした。

<製薬企業の真っ向の情報提供活動とは>
もし、これがほかでも同じようになっていったら?どうなるでしょう。
製薬企業は、学会にふさわしい情報提供をしていく必要が出てきます。自社製品に都合のよい内容を伝えるのではなく、客観的かつ臨床現場にあった情報を伝えなくてはなりません。ふと、今のMRのレベルではそれは対応できないかもしれません。なぜならば、添付文書の内容しかMRは伝えられないプロモーションコードになっているからです。このプロモーションコードについてはまた改めて詳しく書こうと思いますが、学会で議論をするには添付文書の内容を超えて議論すべきときにそれが邪魔になってしまいます。こういったわけのわからないルールも変えないと真っ向の情報提供活動はできません。

製薬企業にとって情報提供活動は使命です。適正使用情報ってなんでしょうか。添付文書の内容だけなんでしょうか?それは違うと思います。患者にあった使い方なのではないでしょうか。添付文書の内容は承認内容に関係する分だけです。しかし医薬品は生体内で様々な働きをします。それを考えたときに承認内容に関する部分だけでいいはずがありません。それを学会だからこそきちんと伝えられるのではないかと私は思います。

まだまだ議論は始まったばかりなので、これも多くの人と議論したい内容です。

2016年4月27日水曜日

災害時のMR


写真は家の近くの風景です。桜色から緑色がだいぶ増えてきましたね。

今回はMRのことについて書いてみようかと思います。
きっかけは震災時におけるMRに対する活動の鈍さが話題になり、私の友人も現状に嘆いていたことからです。

では実際に震災の時にMRの人たちはどのように考え、どう行動しているのでしょうか。
何人かの現場の方に聞いてみました。
そうすると個人的なボランティアという形で週末に入る方もいるようです。また遠方の方は募金という形で心を寄せているそうです。

やはりどんな人も同じように今回の震災で心を痛め、何かできないかと考えています。
他の医療職は職能としての団体がありますが、MRは基本的に製薬企業に属している一社員にすぎません。そうすると企業としての動きだけみていると現場で頑張っている人の姿は見えません。

もちろん、何をすればよいかわからず動きが取れない人もいるようです。それはどこでも同じですよね。

製薬企業としては社員の安全を守ること、そして医薬品の安定供給を考えることが優先的になり、その後に社会貢献と考えると思います。そうなると、なかなか本当のことは見えないのだろうと思います。

確かに今のMRが通常の情報提供活動において、現場のニーズに応えきれていないというのはあると思います。だからといって、人として被災地に対して何もしていないということではないと思います。そして現地に出向くことだけが、支援活動ではありません。

また情報発信も企業に属しているとなかなか思うようにいかなかったり、制限があるのも事実だと思います。

こういった背景を理解しつつ、今後もMRの人たちの様子をみていきたいと思います。



2015年9月2日水曜日

製薬企業の業務改善命令(怒)



久々に怒りです。裏の事情の詳しいところはわかりません。しかし製薬企業としての倫理観はどこにいってしまったのでしょうか。これでは現場で一生懸命やっているMRが可哀想すぎです。この記事ではMRの報告が上がっていなかったとあり、MRだけが悪者のように書かれていますが、それだけとは現場を経験した者としてありえないと思っています。

過去なんども製薬企業は副作用で社会に影響を与える大きな事件を起こしています。そのたびに薬機法(旧薬事法)の改定や通達が出されています。

本気で怒りです。

製薬企業のPMS(市販後調査)について情報をあつめたいと思っています。



***********************************
大手製薬会社ファイザーが抗がん剤などの副作用を定められた期限内に国に報告していなかったとして、厚生労働省は会社に対して、医薬品医療機器法に基づき、業務改善命令を出しました。
厚生労働省によりますと、大手製薬会社ファイザーが製造・販売する抗がん剤やリューマチ薬など11種類の治療薬について、営業担当の社員が重い副作用の症例を把握していながら安全担当の部署に伝えず、定められた期限内に国に報告していなかったということです。
医薬品医療機器法では薬の投与で重い副作用が出た場合、最大で30日以内に国に報告することを製薬会社に義務づけていますが、厚生労働省によりますと、ファイザーは去年までの6年間に合わせて212人分の副作用の報告をしておらず、中には死亡したケースもあったということです。
このため厚生労働省は、1日、会社に対して、副作用の情報が伝わらない社内の体制を抜本的に改めるよう業務改善命令を出しました。
これについてファイザーは「処分を重く受け止め深くおわびするとともに情報伝達を徹底する」などと話しています。
副作用の報告を巡る行政処分は去年7月、大手製薬会社ノバルティスファーマに出されたのに続いて2例目です。

2015年1月11日日曜日

学生向けセミナー


本年もMRになりたい学生シークレットセミナーで講師を務めさせていただきました。
みなさん、とても一生懸命お話を聞いてくださいました。

年々就職活動が難しくなっているようですね。
でも彼らが今後の日本を背負っていくのですから、本当に頑張って欲しいと思います。

2015年は製薬企業にとって非常に厳しい年となると思います。それ以降もあまり明るい話はないかと思います。
しかし製薬企業として本来の存在意義である「良い薬を開発する」ことができる企業は残れると思います。そもそも「販売する」に主眼をおいているプロモーションは不要で、「適正使用」のための活動と仕組みづくりが企業のあるべき姿ではないでしょうか。

ITで適正使用を推進できる仕組みってできないかしら。やろうと思えばできるんじゃないかなと思います。

今回の私の話は地域包括ケアの話を少しさせてもらいました。
地域包括ケアシステムと薬剤の適正使用は真剣に取り組むべきことだと思います。

学生さんも何人かはこの話には興味をもってくれました。
ぜひ企業の中でも、薬剤師としてでもいいのでしっかり取り組んでくれる人が増えてくれればいいなと思います。

2014年2月15日土曜日

MRのためのアンテナ磨き講座


2月12日にみのりCafeにてイベントを実施しました。
企画の趣旨はMRがもっと医療に貢献するために患者さんの話をきくことです。


おかげさまで満員御礼となり、本当に嬉しい限りです。


参加してくれた方は現役MR以外に本社スタッフ、研究開発、MRを目指す学生さん、CSOの人など多様ですが、どうしたら患者さんをサポートできるのかを真剣に考えるメンバーでした。


スピーカーの岸田徹くんも素敵な青年でした。


自分の現状を受け入れ、前に向かっていく姿は本当に尊敬ですね。

何かできないか、考えさせられました。


今回やってみて思ったのは、製薬企業の中に想いのある人をどんどん増やしていく活動すれば、MRを変えられるんじゃないかな?ということです。

この日に来られなかった人からも、次は参加したいという声も頂いています。
近いうちに次回を企画したいと思います。