2019年7月23日火曜日

「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」医薬品なんだから当然

あまりにも簡単なことを変な話になっているので書いておきます。





今日は日本医学ジャーナリスト協会の7月例会「製薬企業からメディアへの情報提供のあり方について」に参加してきました。日本記者クラブ(日本プレスセンター9階)が会場だったのですが、椅子だけの会場でほぼ満席でした。参加者はメディア、製薬企業、広告代理店等でした。

お話は、厚生労働省医薬・生活衛生局 監視指導・麻薬対策課広告専門官 石井朋之氏ほか2名からのお話でした。内容は「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」です。

(参考)医薬品の広告規制
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/koukokukisei/index.html


ディオバン事件、ブロプレス事件に端を発し、臨床研究法ができたり、プロモーションコードなどが変わったりしました。この「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」もあらたに省令として発出されている。

今日の話はとてもシンプルで、何も広告規制といっても、これまでの法律の趣旨となんの変わりもありません。医薬品の適正使用推進のために科学的かつ客観的に情報提供をしましょうと言っているだけです。しかも、医療者、患者団体、一般市民からの求めに応じて情報提供をすることは問題ないとはっきり言っているし、その際も適応外であったとしても求めに応じることは可能であるとしている。(記録保管の義務は発生します)

これって別に何も規制してないじゃない!これを国の統制だとか言ったらおかしいです。
製薬企業が行政にお伺いをたててからじゃないと答えられないとか、間違いなく変です。

●●をしなければ大丈夫とか、大丈夫じゃないとか、そういう問題ではなくその行為がどういう目的をもつのかをトータルで考えられないのでしょうか。これではまるで「遠足のおやつは300円まで」「バナナはおやつですか?そうではないですか?」と全く同じ。

しかも適応範囲にメディアセミナーやプレスリリースが入っているというだけで、変にかみついている人もいる。厚労省の人も販売以外の目的が合理的に説明できれば、医薬品に絡む内容を話をしても問題ないと言っているのに、何がわからないかが全くわからない。
これは寧ろ医薬品のことを発信しているメディアがかなり高い医療リテラシーをもって情報発信する責任をもたなければならないことになるだけで、いまの世間一般の雑誌やTVを見ていて、メディア、広告代理店、本当に大丈夫なのか?と思ってしまいます。

販売促進企業の行為が利益供与にあたるものを、その企業が製薬企業に提案していることも存在することを本当にわかっているんだろうか。

学会だって、ちゃんと自分たちが学術集団であり純粋に学問をするならば、薬の適応外に関しても堂々と発表すればよいのです。そこを製薬企業からのお金をあてにして自分たちの頭で考えてこなかったからいけないのです。

ほんとになんなんだーと叫びたくなりました。



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