患医ねっとの主催の「あなたは受ける医療をどう選びますか?〜トンデモ医療を見分け、最適医療を患者自身が選択するために〜」を聞きに行ってきました。
いつもお世話になっているのぶさんです。
スピーカーの3名です。左から、一般社団法人グループ・ネクサス・ジャパン理事長の天野伸介さん、東京医科大学武蔵小杉 腫瘍内科教授 勝俣範之さん、朝日新聞社 高橋美佐子さんです。
今回はがん治療のトンデモ医療についてと、それに翻弄されてしまう患者がどうするべきかというお話の流れでした。患者自身が不安を解消するためにしてしまう行動を、どのように考え受けとめ、サポートしていくべきなのかを改めて考えてしまいました。まず、トンデモ医療を明確に定義したいと思います。ここでいうトンデモ医療とは科学的知見に基づかない医療行為とします。
トンデモ医療が巷にあふれる原因をまず考えてみたいと思います。それは科学的であることは言い方を変えれば専門的でもあります。一般の市民が医学に対して専門家のように科学的であるはずがありません。人間は自分の知り得る情報の中で合理的に動こうとする動物です。そう考えた時、普段から意識していないと情報が限られてしまいます。また、こう言ってしまうのも良くないのかもしれませんが、論理的思考を持って情報を吟味できる人も必ずしも多くないと思います。
また、インターネット検索も非常に偏っており、病名検索をしたときに正しい情報が上位に上がってきません。広告宣伝をするためにSEM(検索エンジンマーケティング)やSEO(検索エンジン最適化)によってはじめに飛び込んでくるの情報が必ずしも医学的に正しいかというとそうでもない。最近のマーケティングはどんどん姑息で、訪れたサイトの情報を吸い取りそこのサイトの広告を何度も出してきます。普段ならいい加減うんざりだと思うことも、深刻な病気だったら藁をもすがってしまうかもしれません。
一人の患者として考えてみたとき、深刻な病気と宣告されたらどのように感じるでしょうか。まずは頭が真っ白になってしまうでしょう。決して冷静な判断ができるとは限りません。冷静になる過程においても普段では考えられない行動をしてしまうのは容易に想像できます。そのようなとき目の前に出てきた情報に飛びついても全くおかしなことではないと思います。
また自分の治療の過程で医療者とうまくコミュニケーションをとれないこともあるかもしれません。そのボタンのかけ違いが医療不信に陥ることもあるかと思います。そんなときに言葉巧みにまた、患者の話をよく聴く人がいたらその人のことを信じてしまうこともあるでしょう。人は自分の話を聞いてくれると思うと(本当きいていなかったとしても)相手を信頼してしまいます。それが人間というものだと思います。私がトンデモ医療だと思っても、それをトンデモだと思わず自らの選択という責任をもって信じるならそれは救いなのかもしれません。
ここでも、先日企画したイベントのテーマである「相談できるお医者さん」が近くにいれば、後から後悔することが少なくて済むのではないかなって思いました。しかし広告の規制はすべきですよね。間違いなく。取り締まりもIT技術を使えばできるはずなんですがね〜
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