2017年1月31日火曜日

あなたはAIを愛せますか?

週末はファイザーヘルスリサーチワークショップに参加して来ました。昨年にひきづづき2回目の参加です。

今回のテーマは「未来を変える〜ネコ型ロボットと共生する時代へ〜」でした。
ここ最近は本当にAIの話題にことかかなく、みんなはどう思っているんだろうと考えていました。昨年のワークショップも本当に楽しかったので、今年も楽しみにしていました。

ワークショップは初めにゲストスピーカーの基調講演を聞いて分科会という流れです。そして最後は各チームでの議論の流れを発表します。今回のチームはオレンジでした。お部屋に行くとオレンジのグッズで彩られていました。

まず基調講演1は困窮者支援をしている奥田知志氏でした。
「人(であること)を大事にする・「助けて」と言える社会へ」ということで、今の社会の根っこの部分の問題の指摘がありました。

基調講演2では東京医療センターでの私の上司にあたる尾藤誠司氏が、「ヘルスリサーチと私〜医療における”主観”をめぐる旅〜」というタイトルで、彼自身が現在研究をしている対話と内省にたどり着くまでの話を聞かせてもらいました。

私がこれらの話を聞いて思ったことは、人が人であることの本質と人類が得たもの捨てて来たものとは何かと、人の価値と共感はどこから生まれるのだろうかという疑問です。

人は他の動物よりも力が強いわけでもなく走るスピードも遅い。しかし集団を形成し知恵を使うことで敵から身を守り発達して来た動物です。そこには社会があり、助け合ったりする反面対立や闘争があります。それは今も変わらないと思います。さらに進化の過程で得たものと捨ててきてしまっているものがあるとすれば、今の社会は何を得て何を捨てているのでしょう。そんなことを神奈川の事件やホームレス襲撃の事件などの話からずっと考えました。そして人工知能の発展が人の仕事を奪うという話題が多い中、人と人が対話をすることによる内面で起こる変化と共感を社会の中で人間らしさを探求していかなければならないと思いました。

そして技術革新。移動手段が馬などの動物だったのが車や電車、飛行機になりました。家事も手で洗っていたものが洗濯機の出現、二層式が今や全自動になりました。そして食器洗いも食洗機がある。こんなに時間が節約できているのに人間は忙しい。私たちは一体何を価値だと考え追い求めているのでしょう。それは本当に正しいのかと考えてしまいました。

人工知能はどんどん私たちの生活の中に浸透していきます。もうすでに簡単な人工知能は実用化されており、だんだん高度で複雑な判断ができるようになっていきます。その時にどうなるのか。そして人工知能が入ったロボットに介護を任せることに対して、気を使わなくていいとか尊厳が保たれるなどという意見も上がってきました。でもそれは人工知能に感情がないという前提ですが、人工知能に感情が生まれ人間と変わりなくなったらどうなるのでしょう。人工知能はそれでも人間と共生できるのでしょうか。議論はそこで時間切れでした。

プレゼンをするにあたってチームでは、人工知能に任せてもいいもの任せたくないものを列挙し、そこで許容できるものできないものを分類してみました。
感覚的なものなので正しいとか間違っているというものではありません。あくまでもメンバーの主観です。


ここで見えてきたものは感情が交流されないと認識するものは人工知能に任せてもいいという傾向が見えてきました。やはり恋人は人工知能はいやだという意見がほとんどでした。また見た目が人工知能とわからない場合も比較的許容されるのではないかということが言われましたが競馬の馬(笑)やスポーツ選手が人工知能であるのもそれも嫌という話になりました。このような複雑な人間の価値をプレゼンするのは難しかったため、皆さんも一緒に考えましょうということで次のようなタイトルになりました。

















逃げ恥は契約結婚をした平匡さんとみくりさんが一緒に生活をしていくうちに契約関係から恋愛へと発展してくラブストーリーなんですが、その時に家事労働とは何かとか愛情ややりがいの搾取ということなどから結婚とは一体何かを考えさせられるドラマでした。

当然人間同士の交流は心が通う過程において愛し合うのは理解できます。ではその相手が人工知能と知らずに相手を愛してしまったら、相手のことをずっと愛したままでいられるのでしょうかという問いかけです。

私たちのチームはそこの答えに共生していくことが可能かそうではないかの本質が隠れていると考えました。ぜひ皆さんにも考えて欲しいと思っています。

ここからは私個人の考えですが、多分私だったらそのまま愛し続けることはできるような気がします。(たとえ人工知能だったとしても)その相手が私をありのままの私を受容してくれていると感じているのであればそのままの関係でいられると思います。そこから派生して考えると、私が人工知能に対する偏見さえ持たなければいいんだと思います。

しかし今世界を見てみると世の中偏見や差別がたくさんあります。偏見や差別を持ったまま技術の発展をしていったらどうなるのか不安になります。だからこそ、人に対して偏見や差別の視点は持たないように、そして断絶ではなく対話をして相手を理解するようにしていきたいと思っています。




2017年1月24日火曜日

MRで本当にいいんですか?


今年もMRになりたい学生セミナーでお話する機会をいただきました、毎年恒例のともちゃんの厳しい話(笑)他のプレゼンターとのバランスと勝手に思っています。

初めはMRの先輩が就職活動をどうやって乗り切ったとか、現場やキャリアの話が話されました。後半はMR1コンテストのメンバーの話になります。小久保さん(元MRセンター)はMRの本分についてあるべき論をお話いただいたあとに私の話でした。

私は哲学や倫理の話をしながら製薬企業に就職することをみなさんに考えてもらいました。昨年はMRのマナーについて話をしましたが、もっと根源的なところからなぜ製薬企業で働きたいのかを本気で考えて欲しいと思い、今回は上っ面のいい面は一切言いませんでした。(もともと上っ面は言わないですが・・・)

大まかには次のように話をしました。

今、MR不要論が出ています。それはなぜかというと医療者に本気で共感をして仕事ができていないからです。企業の押し付けで製品を売り込み、自分たちを擁護するためのプロモーションコードを理由に医療者の欲しい情報を提供できていません。こんなことが続けば人工知能に追いやられるのは当然です。

それにそもそも薬は病気の時に使われるもので、「市場がある」というと聞こえがいいですが本当はその分だけ人の辛さや苦悩がそこにあるということを忘れて喜んでいないだろうか。薬は医療の一部に過ぎず最も適した選択の中で使われるべきである中で、盲目的に自社製品が最も優れていると言うことに疑問を抱くべきではないだろうか。

そして製薬企業の給料は我が国においては公的医療保険制度の中において日本国民からの助け合いの精神の中から出されたお金から払われていることに対し、製薬企業はもっと自覚的になるべきである。社会保障の現状からいったら安泰ということは考えられないし、社会からのお金という面においてもそれに見合ったことをしているか反省すべきと私は考えます。

そんな話です。

現場で仕事をすればいずれは気づくことなんですが、面接のための「御社の企業理念に共感して・・・」なんていうものを考えても意味がないし、うまく採用までこぎつけたとしても現場に出て数年で嫌になってしまうでしょう。

私の話を聞いてどんなふうに感じたかはわかりませんが、立ち止まって自分の道を選ぶきっかけになってくれればいいなと思っています。


PS:私はMRを応援する立場です。

2017年1月23日月曜日

メディセオフェアに行きました



週末に東京国際フォーラムへメディセオ総合医療フェアに行ってきました。昨年も行ったのですが、今年はどんなものが展示を見て楽しんできました。


昨年はペッパー君が私の中で可愛さナンバー1でしたが、今年は興和の癒しアザラシロボットがいました。全身にセンサーがあり、触ったり声に反応して動きます。ヒゲを触ると嫌がって可愛い声で鳴きます。またそれがなんとも言えない可愛さです。人工知能が入っており名前をつけて呼んで声をかけるとそれも記憶して反応するそうです。触り心地も良かったです。

写真がうまく撮れていなかったので無いのですが、昨年も見た調剤ロボットは少しコンパクト化したりスペースへの配慮などの点が改良されていました。個人的にはロボットアームが好きでついついじーっと見とれてしまいます。
来年にはもっと改良されて行くのでしょうね。


キッズスペースにこんなちいさな分包機!子供向けの企画なんかも立てられそうですね。飛び出す絵本のレンタルがあったり、いろんなものがあるんだとついつい感心してしまいます。

今回のフェアに参加していくつか気づいたことがあります。それは医療が「病気を治す」ものから「病気とつきあう」というものに変わって来ていることです。それに合わせた製品がイベントで展示されています。他にもメディセオグループにメディパルという会社のブースでは地域の健康を応援する「ヘルスケア・プロショップ」の活動支援コーナーというものがあり、棚の作り方、ポップの書き方などのワークショップなどの紹介もありました。他の業界では当たり前のことなんですが、医療業界は「人の興味を引く」ということに対して無頓着な業界だったんだと改めて思いました。

それにしてもこうやって医療に関係するものを一同に見られるフェアはいいですね。また来年も見にいきたいです。






2017年1月7日土曜日

謹賀新年2017


明けましておめでとうございます。本年も変わらずお付き合いのほどお願いいたします。気づいたら年が明けて7日も経ってしまいました。

のんびりはしていましたが、メルマガ配信を新たにスタートさせた2017年です。

昨年の年初に書いたことから振り返ってみます。
年初はその時にやってるものを続けようと考えていましたが、最終的には年末には全部お休みにしてしまいました。しかし自分の言葉での発信が少しづつブログやFBからできるようになっているなと感じています。そして感謝の気持ちを伝えるというのは、以前よりできているとは思いますが、でもまだまだですね。もっと全てのことに感謝をしてそれを言葉にしていかなければいけません。

そんな振り返りをしながら今年はどうするか、というと「自分の言葉で発信する」を強化したいと思います。メルマガ発信もその一つです。自分の思っていることを出し切っていないと私自身が感じています。たくさんのことを感じているのですが、言語化するのがまだまだ苦手な私です。文章を書くのはとても好きなんですが、、、

「自分の言葉で発信する」のは、やはり「健康」です。健康であることを追求すると「生きること」「幸せとは」になります。そこはブレずに「今ここ」を伝えられればと考えています。そうなると相変わらず私の興味範囲は広いので本当にあっちこっち状態ですが、その辺は優しく見守っていただけると嬉しいです。

今年もよろしくお願いします。