週末はファイザーヘルスリサーチワークショップに参加して来ました。昨年にひきづづき2回目の参加です。
今回のテーマは「未来を変える〜ネコ型ロボットと共生する時代へ〜」でした。
ここ最近は本当にAIの話題にことかかなく、みんなはどう思っているんだろうと考えていました。昨年のワークショップも本当に楽しかったので、今年も楽しみにしていました。
ワークショップは初めにゲストスピーカーの基調講演を聞いて分科会という流れです。そして最後は各チームでの議論の流れを発表します。今回のチームはオレンジでした。お部屋に行くとオレンジのグッズで彩られていました。
まず基調講演1は困窮者支援をしている奥田知志氏でした。
「人(であること)を大事にする・「助けて」と言える社会へ」ということで、今の社会の根っこの部分の問題の指摘がありました。
基調講演2では東京医療センターでの私の上司にあたる尾藤誠司氏が、「ヘルスリサーチと私〜医療における”主観”をめぐる旅〜」というタイトルで、彼自身が現在研究をしている対話と内省にたどり着くまでの話を聞かせてもらいました。
私がこれらの話を聞いて思ったことは、人が人であることの本質と人類が得たもの捨てて来たものとは何かと、人の価値と共感はどこから生まれるのだろうかという疑問です。
人は他の動物よりも力が強いわけでもなく走るスピードも遅い。しかし集団を形成し知恵を使うことで敵から身を守り発達して来た動物です。そこには社会があり、助け合ったりする反面対立や闘争があります。それは今も変わらないと思います。さらに進化の過程で得たものと捨ててきてしまっているものがあるとすれば、今の社会は何を得て何を捨てているのでしょう。そんなことを神奈川の事件やホームレス襲撃の事件などの話からずっと考えました。そして人工知能の発展が人の仕事を奪うという話題が多い中、人と人が対話をすることによる内面で起こる変化と共感を社会の中で人間らしさを探求していかなければならないと思いました。
そして技術革新。移動手段が馬などの動物だったのが車や電車、飛行機になりました。家事も手で洗っていたものが洗濯機の出現、二層式が今や全自動になりました。そして食器洗いも食洗機がある。こんなに時間が節約できているのに人間は忙しい。私たちは一体何を価値だと考え追い求めているのでしょう。それは本当に正しいのかと考えてしまいました。
人工知能はどんどん私たちの生活の中に浸透していきます。もうすでに簡単な人工知能は実用化されており、だんだん高度で複雑な判断ができるようになっていきます。その時にどうなるのか。そして人工知能が入ったロボットに介護を任せることに対して、気を使わなくていいとか尊厳が保たれるなどという意見も上がってきました。でもそれは人工知能に感情がないという前提ですが、人工知能に感情が生まれ人間と変わりなくなったらどうなるのでしょう。人工知能はそれでも人間と共生できるのでしょうか。議論はそこで時間切れでした。
プレゼンをするにあたってチームでは、人工知能に任せてもいいもの任せたくないものを列挙し、そこで許容できるものできないものを分類してみました。
感覚的なものなので正しいとか間違っているというものではありません。あくまでもメンバーの主観です。
ここで見えてきたものは感情が交流されないと認識するものは人工知能に任せてもいいという傾向が見えてきました。やはり恋人は人工知能はいやだという意見がほとんどでした。また見た目が人工知能とわからない場合も比較的許容されるのではないかということが言われましたが競馬の馬(笑)やスポーツ選手が人工知能であるのもそれも嫌という話になりました。このような複雑な人間の価値をプレゼンするのは難しかったため、皆さんも一緒に考えましょうということで次のようなタイトルになりました。
逃げ恥は契約結婚をした平匡さんとみくりさんが一緒に生活をしていくうちに契約関係から恋愛へと発展してくラブストーリーなんですが、その時に家事労働とは何かとか愛情ややりがいの搾取ということなどから結婚とは一体何かを考えさせられるドラマでした。
当然人間同士の交流は心が通う過程において愛し合うのは理解できます。ではその相手が人工知能と知らずに相手を愛してしまったら、相手のことをずっと愛したままでいられるのでしょうかという問いかけです。
私たちのチームはそこの答えに共生していくことが可能かそうではないかの本質が隠れていると考えました。ぜひ皆さんにも考えて欲しいと思っています。
ここからは私個人の考えですが、多分私だったらそのまま愛し続けることはできるような気がします。(たとえ人工知能だったとしても)その相手が私をありのままの私を受容してくれていると感じているのであればそのままの関係でいられると思います。そこから派生して考えると、私が人工知能に対する偏見さえ持たなければいいんだと思います。
しかし今世界を見てみると世の中偏見や差別がたくさんあります。偏見や差別を持ったまま技術の発展をしていったらどうなるのか不安になります。だからこそ、人に対して偏見や差別の視点は持たないように、そして断絶ではなく対話をして相手を理解するようにしていきたいと思っています。
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