ちょっと(←じゃない!)書くのが遅くなってしまいました。
東京医療センターでは毎月第2水曜日にDカフェ東が丘が開かれています。せっかく病院で仕事をさせてもらっているので、時間の都合がつけば参加することにしています。
http://d-cafe.kazekusa.jp/
Dカフェとは目黒区を中心に活動しているNPO法人Dカフェまちづくりねっとワークが主催する認知症カフェです。介護経験者の方などが運営しており、介護を受ける当事者だけではなく、その家族も含め誰でも参加できる場を作っています。病院の中以外には自宅だったり工房だったりと様々なところで人が集まる場があります。
昨年12月が倫理サポートチームの医師がミニフォーラムでお話をされました。今回は「人工栄養の違いについて」ということでした。ちょっと重い内容が続いていますね。
人工栄養は口からご飯が食べられなくなった時の手段として①経腸栄養と②非経腸栄養があります。①の経腸栄養には胃ろう、経鼻栄養があり、②非経腸栄養には中心静脈栄養、末梢点滴栄養、持続皮下点滴があります。それぞれにメリットデメリットがあるのですが、参加された市民の方はこれらの違いについて、あまりよくわかっていないのですよね。例えば胃ろうは延命治療だからよくない、などです。他の選択肢について聞いたことがないことも見られます。ミニフォーラムではそういった違いを知り、わからないことを医療者に聞くことができる点が良いところです。
このDカフェのミニフォーラムは市民の方がいらっしゃるので、生の医療に対する声が聞けます。市民の方が話は、ご自身のして来た介護での選択はこれでよかったのだろうかという迷いや今後への不安だったりします。命への考え方や介護に対する考え方、本当に様々だと改めて感じます。私は私の考え方があるのですが、自分以外の人の考えを聞くことは私にとって本当に学びが多いです。
「できるだけのことをしてあげたい」これは家族の想いです。でも、できるだけってどういうことなんでしょうか。医療行為が時に患者を苦しめてしまうこともあります。「口からご飯が食べられない」というのも様々です。いっときのことなのか、嚥下機能の問題なのか、回復する見込みがあるのか、ないのか。
事前に考えておくといってもやはり限界があると思います。しかし目を背けることもよくありません。医師と患者という関係ではなく、専門家と一般の人という立場で一緒に考えていくことを積み重ねていくことは大事なことだと改めて思いました。
また、次回のDカフェにも参加する予定です。次回のテーマは「ユマニュード」です。
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