2017年4月10日月曜日

薬剤師の仕事って大変だなあ



川崎市の調剤薬局「ふくろう薬局」の菊池真実さんのところにお邪魔してきました。ここの薬局は在宅訪問をしており、どんな様子でお仕事をされているのかを肌感覚として理解したくて同行をお願いしました。また調剤薬局の中での仕事も同時に見学をさせていただきました。

薬剤師の業務は、「調剤」と「医薬品の情報提供」ですが、文字に書くと簡単そうですがそこには高度な専門性があります。ほとんど錠剤の処方なのに?なんでそんなに大変そうにしているのか?と思われるかもしれませんが、とにかく細かい、めんどくさい作業が多いのです。

ピッキング、監査、一包化調剤、発注、薬剤管理など実際の作業をひととおり見せていただきました。処方箋を確認しながら、患者の利便性や特徴ごとの個別対応は本当に驚くばかりです。以前に出ていた薬と今回処方箋の内容を比べてその違いを患者からの情報やケアマネその他からの情報で瞬時に疑義照会した方が良いのかどうか判断をします。この辺は患者として待っている時には全く見えないところです。この部分の効率化が本当に必要なんだと思います。

しかし、そんなに簡単なことではないと思っています。レセプトやデータがあればとか機械化すればなんとかなる問題とそれらがあってもどうにもならない問題が混在しています。システムの問題であったり、人の問題だったり簡単ではないです。

薬剤師の務めは患者に安全に適正に薬を飲んでもらうことです。しかしそれは薬局の中だけにいたら、なし得ないことで、それを本当に最後まで見届けるためには薬剤師が患者の自宅まで行くしかありません。それが薬局の在宅訪問なんだと思います。

患者は薬を飲んでいないのに飲んでいると言ったり、本当のことを言ったら迷惑になるのではないかと遠慮していたりします。そして医師も患者が体調の変調を言うと安易に薬を処方したり、自分の専門以外の薬は出したくないと主治医として全部を見てくれない場合も見られます。そこを間に入って残薬の整理をしたり、医師への伝え方のアドバイスをしたり、体調の変化を生活環境から最適の方法を提案するのが在宅訪問をする薬剤師の仕事なんだな、見ていてよくわかりました。

今、薬局のあり方について色々議論に上がっています。薬剤師と言う資格は薬局勤務だけではなく、医薬品を扱うところでの管理業務を担っています。しかし今回同行させていただいてよくわかったのですが、ただ薬を渡すだけではないので1軒あたりの滞在時間はどうしてもかかってしまいます。

今回見学、同行させていただいた方は薬剤師としてのスキルが高い方です。(経済面から鑑みての医療機関へのかかり方についてもアドバイスされていました)ここまでできる方が少ないのも現実だと認識しています。この大きく実力の差がある薬剤師の現実を踏まえ、薬局がどんな方向に向かっていくのかを見ていきたいと思っています。

写真は患者さんのご自宅にある投薬カレンダーです。飲み残しがないかを確認しながら飲み方や体調の話をされていました。

お忙しいところ、快く受け入れてくださいましてありがとうございました!感謝です。

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