地域医療を育てる会の有志で雲南市立病院 病院祭に参加しました。地域住民と病院が一緒になって地域医療を支えている事例としてよく名前が上がっており、また昨年の自治医大主催の「地域医療を守り育てる住民活動全国シンポジウム」でお会いした方々のと再会を楽しみにしていました。
こちらが病院の正面ロータリーです。JR雲南駅の目の前に病院があります。
病院に到着し、すぐに会が開始しました。
オープニングセレモニーは院内保育のみなさんです。とっても可愛らしかったです。
基調講演は、「在宅医療・在宅介護~うまく使って住み慣れた家でずっと過ごそう!~」ももたろう往診クリニック 小森 栄作 先生でした。
小森先生は岡山で開業していらしゃる先生です。自宅で枯れるように亡くなるということはどういうことなのかを実際の診療の事例でお話いただきました。
スタッフを集めるための動画をご紹介していただいたときには、聴衆のすすり泣く声が聞こえて来ました。
ランチタイムは錚々たる方々と昼食をいただきました。印象に残っているお話は、雲南の人は死を忌み嫌う土地柄ということです。小森先生のお話を市民の方はどのように受け止めたのでしょうね。家で亡くなるということを今後どうやって考えるかというのは、ここ雲南市でも課題のようです。胃ろうを単純に良い悪いだけで決めるものではないが、それを市民に理解して納得した医療を受けてもらうにはどうするべきかということをお話されていました。
食事のあとは院内を案内していただきました。
健康コーナーでは血圧などを看護師さんが測ってくれます。
私の気になったのは壁に貼ってあったまめネットです。
島根県全体でカルテを共有するシステムです。このシステムは電子カルテのメーカーはどこでもいいようです。かなりサーバーについても施設の任意度の高いネットワークの作り方です。この仕組みを県からNPOが委託を受けて保守管理を行なっています。病院・診療所の加入率は高いのですが、問題は薬局の加入率が低いところです。介護施設も繋がっているのに薬局が繋がっていないというのはどこに問題があるのか聞いてみたいと思っています。
病院は現在新棟立てています。来年の四月にオープンとのことです。建設中の建物を中から見させていただきました。
病院は配管や配線がいっぱい。
足場がなくなると広く天井が高いエントランスの予定です。この病院は災害拠点病院として指定されており、災害時にはエントランスも医療現場として使われます。
この足場は工事のためにあるので、新棟ができたらこの場所には行けません。貴重な一枚です。
この建物は雲南市で初めて免震構造の建物となります。ブリジストン製のゴムを使用しているそうです。
私はちょっと病院を抜け出し、趣味の神社探索に行って来ました。
須賀神社は日本で最初の神社(初の宮)です。病院から車で約10分くらいのところにあります。
http://suga-jinja.or.jp/
あと須賀神社の奥宮である夫婦岩も見にいってきました。ここにたどり着くには急な坂があるのでちょっと大変です。
http://www.unnan-kankou.jp/contents/orochi/136
コミュニティーナースの矢田さんと初対面です。とてもパワフルで素敵な方でした。
矢田さんは雲南市病院の職員でもあります。彼女は市民活動を支えるNPOおっちラボの代表です。幸雲南塾からおっちラボが生まれそこから、現在はさらにコミュニティナースPJが立ち上がっています。
幸雲南塾
http://co-unnanjyuku.com/
おっちラボ
http://occhilabo.com/
コミュニティナースPJ
http://community-nurse.com/
私はビジネスにできないものは、いくらいいことであっても結局はまちにとって不要だと考えています。助成金だけに頼ったまちづくりをすると助成金に合わせた内容のものしかできません。自分たちの欲しいものを自分たちで作ることは本当に自由で、そこに本当に必要なものしか残りません。
いいことをやっているのに助成金がないから。。。というのは違うと考えています。その点、ちゃんとビジネスにしている矢田さんの活動は素晴らしいと思いました。
夜は懇親会に参加させていただきました。
その時にでた甘いお醤油がとても印象的でした。
病院ボランティアの方と一年ぶりの再会ができて本当に嬉しかったです。様々な考え方を学ばせていただきました。
本当に一日バタバタでしたが、密度の濃い一日を過ごすことができました。
百聞は一見にしかずですね。多くの学びを得ることができました。
最後ですが、この企画をしてくれた地域医療を育てる会の相京さん、そして院長をはじめ病院スタッフの方、ボランティアのみなさんには多くのご配慮をいただきまして本当に感謝です。ありがとうございました。