2017年9月6日水曜日

若い人からみた介護保険


勉強会をしようという話のきっかけは、最近介護保険に関する引き合いも増えてきたとのことで、この会は普段、がんに関わる保険や保障を研究する会なのですが、公的な介護保険制度に関しても理解を深めようという話になりました。
そこで今回は私から介護保険制度について地域包括ケアも含めた形でお話をさせてもらいました。

参加されたみなさんは、20代〜40代なので介護保険についてはこれまであまり関心がなかったそうです。そして介護保険がスタートした時も当然もっと若いので、一体どんな保険なのかこれまでよくわからなかったという意見がほとんどでした。特に彼らは医療保険に関してはかなり勉強しているのですが、介護保険はわかりにくいということも話していました。もちろん私の説明が完璧ではないですが、医療保険と介護保険自体の違いが彼らの理解しづらさ繋がっていると思います。

一番印象的なのが、「医療保険も含めて日本の社会保障制度は本当に大丈夫か?」「保険として考えた時、どうなんだ?」という意見です。保険の性質を理解している彼らが「国を企業として見立てた時にこの保険制度って破綻してる」と言った一言に「じゃあこうすればいい」というものが私も見えてこない。地域包括ケアをすすめればいいという話だけでもないし、制度をいきなりドラスティックに変えるということも現状からすると難易度も高い。みんなと一緒に「うーん」って考えちゃいました。

彼らの意見は医療も介護もなんでもかんでも公的保険で賄うのでなく、公的な保険の補える範囲をしっかり決めて公的な保険を守るという考え方でした。

このメンバーはがんのサバイバーだったり、大きな怪我などで医療保険に助けられている人たちなので余計に医療費のことケアに対しての考え方なども自分なりの考えがあるな、というのは今回の勉強会とは別に思ったことです。

高齢化、人口減少社会も含めて何をすべきかはそんなにすぐに答えがでるものではありません。それでも考えるきっかけを作ることはできたかなという印象でした。

来年の3月には診療報酬・介護報酬改訂があるのでまた医療・介護に関する勉強会を実施しようと思っています。

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