2017年12月25日月曜日
都会のコミュニティ
都会ではよく「隣の人は何をする人ぞ」ということはよく聞かれる。それはこれだけ多くの人がいて、そこに長く済むわけでもなく、仕事が忙しくてそこの人との交流が中心の生活となれば自ずと住まう場所でのコミュニティ廃れてしまいます。
私も色々なところのコミュニティをみさせていただいていますが、人口の少ないところの地域住民の繋がりというものをみる機会が多くありました。しかし都会とはちょっと違うと感じていました。
今回お邪魔させていただいたのは共同住宅の青豆ハウスです。
http://www.bluestudio.jp/service/casestudy/C01_aomame.html
場所は東京都練馬区田柄にあります。最寄りの駅は副都心線、有楽町線の平和台になります。私が以前住んでいたところへは車で30分もしないところですのでなんとなく土地勘はあるのですがだいぶ雰囲気も変わりました。
この辺りはあまり高い建物はありません。元々は古い集合住宅だったそうですが、それを建て替えるタイミングで何か他とは違った面白いことができたらいいねということでスタートしたそうです。
隣は畑です。共同で土地を借りてお野菜を作っているそうです。
この辺りはあまりお祭りもないらしいのですが、色々なイベントを企画して地域の人と交流をしているそうです。釜やカマドがあるのでバーベキューもするそうなのですが、頻繁にしていたら近所から苦情がきたそうです。どうしたらいいのかみんなで考えたところ事前にアナウンスをして寧ろ参加を呼びかけたそうです。そうしたら苦情がなくなったそうです。
この建物の周りにはフェンスやガードはほとんどありません。玄関のところにも椅子が置いてあったりしています。
どこにでも飼い犬の糞尿をちゃんと始末しない人はいるもので、それに対してもただ「禁止」をいうのではなく看板にいろんなメッセージを書くことで自然とマナーの悪い人はほとんどいなくなったそうです。
当日はお部屋の中は見せていただくことはできなかったのですが、私たちがお邪魔することを住人の方達に事前に知らせていただけていたのでお話をすることができました。大体30代くらいの子育て世代です。子供たちも仲良しです。
木のぬくもりを大事にした建物は構造も特徴的で、集合住宅にありがちな同じ構造のものをいくつも作るのではなく人の下に人が寝るということがないようになっています。なので木造なのに意外と静かだそうです。
占有面積も決してファミリータイプのように広くはないのですが、収納倉庫が外にあったり、ベランダもあったりととても過ごしやすそうです。それ以上に住人たちの繋がりがよくてここに住んでいるのです。
今後子供達が成長して手狭になった時はわかりませんが、このくらいの時に親同士のコミュニティは非常にありがたく干渉しすぎず緩く助け合う関係性がよいとお話を伺いました。
私はこれまで一度も一戸建てに住んだことがありません。なので集合住宅の方が馴染みがあります。そしてそこに住む人との関係性もしっくりします。兎角、地域包括ケアの文脈で話があるとマンションなどの集合住宅の人とのコミュニケーションがないという話を聞きますが、私はそこまで酷くないんじゃないかな。。。と思っていました。今住んでいるところでも自分から人と関わりを持とうと思えば何かしらあります。そこから考えると集合住宅の問題ではなく、場所や機会のデザインだと改めて思います。それがわかってなんだかホッとした気分です。
都会のコミュニティはとても重層的で単純化したモデルでは語れないというのが私の結論です。このことはどこかでちゃんと整理して文章にしたいと思います。
今回、一緒にお邪魔したメンバーです。ふくやま病院の譜久山先生とその仲間たちです。
ふくやま病院には以前お邪魔させていただいています。
https://tomocya-tomocya.blogspot.jp/2016/11/blog-post.html
たまたま東京に仕事があったということで、そのついでに見学ツアーをするということでお声がけいただきました。新たな方とのご縁や一人では行けなかった場所へ行くことができて本当に感謝です。寒かったけどとても楽しいクリスマスイブの午前でした。
ありがとうございました!
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