2017年7月23日日曜日

東千葉メディカルセンターに行ってきました

高松で行われたプライマリ・ケア連合学会で知り合ったご縁で、総合内科の金井貴夫先生に会いに東千葉メディカルセンターにお邪魔してきました。http://www.tkmedical.jp/


正式には「地方独立行政法人 東金九十九里地域医療センター 東千葉メディカルセンター」と言います。

平成26年4月にオープンしたばかりの病院です。東金ICから約5分の小高い場所にあり、夜は 何もなくて真っ暗なところにあります。


病院は3次救急を担う急性期病院で、災害拠点病院ともなっている救急に重点を置いています。まず入って驚いたのが一階フロアがとにかく広い。


そして吹き抜けになって2階に外来があります。



完全に災害時を念頭に置いたレイアウトだと感じました。
ヘリポートもあります。実際にきたところは見れませんでしたが、写真だけ見せていただきました。(写真を金井先生にいただきました♪)





ヘリポートからの入り口です。
1階は救命センター、オペ室、検査があり、救命に入ってきた患者がスムーズに診断〜治療の流れになるような動線になっています。


今回お話を伺った金井先生はこの病院に移動して約1年半とのことです。


色々とざっくばらんにお話をしていただきました。思った以上にこの地区は医療が市民に届いていないと感じました。これは病院が悪いとかではなく、ある資源をうまく活用できていないということもありますが、市民側の誤解もあるし、在宅医療をしている医師が明らかに少なかったりしています。医師と患者の距離も遠く、身近な医療の相談相手としての「かかりつけ医」という存在が希薄であるということも大きな問題です。

救急でこの病院にくる患者さんは、決してコンビニ受診している訳ではなく、本当にどうしようもなくなって診察をしてみたらかなり重症になってしまっているケースも多々あるそうです。またこの地区は健康診断の受診率も低く、早めに治療を開始するということができていないということもあるそうです。この東金・山武地区は一次産業が多いというのも特徴で都会に比較的近い割には都会とは患者の受診行動やニーズがかなり違っています。

金井先生以外に総合内科はあと1名と非常勤のかたで診ているそうです。病棟と外来を掛け持ちで2名は大変そうです。課題も多く、やることが幅広いのですが、それでも「とてもとてもやりがいがある」とおっしゃっていました。

今後の医療制度改革にあたり、この東千葉メディカルが担う三次救急と地域に貢献する病院としてのあり方というものどうやっていくのが良いのかはまだまだ手探りの状態だと思います。着実に必要な医療を提供しようと、連携室や退院支援、今後は在宅なども視野に入れているそうですがスタッフ不足ということありもう少し時間がかかりそうです。それでも着実に実績を積み重ねていらっしゃる様子がよくわかりました。

またお邪魔したいと思います。ありがとうございました。

0 件のコメント: