2016年6月24日金曜日

災害時のMR活動


梅雨の晴れ間の空です。

熊本の震災の報告会に参加してきました。今回のテーマは災害時のMR活動です。
自分はどうしても災害時に現地に行くことができないので、遠くから支援をすることを選択しましたが、現地に入って支援をする人は本当に行動力のある人だと私は思っています。また、被災地で仕事をしている人たちも自分たちの家族もありながら、地域のために一生懸命仕事をしている人たちに心から敬意を表したいと思います。

熊本の話は何度か聞く機会もあったので、今回は製薬企業のMRがどうあるべきかということを考えていました。被災地での様々な活動やみんなの意見を聞いたりするなかで、明確に思ったことがあります。それはMR活動云々ではなく、製薬企業が災害時の情報提供の姿勢を企業と出していないことに問題があるということです。

MRはやはり製薬企業の社員であり、組織として動くことが求められます。ある意味、動けないのは企業が自分たちのことだけしか考えていないからです。では現場のMRに動けといえばいいのかというとそうではなく、情報発信はMR以外でも方法はあるのではないかと思うのです。例えばSNSだってあるし、Twitterだってあると思います。別に自社に限った話ではなく、一般情報として添付文書等の情報からも発信できるのではないでしょうか。また流通情報も現地にいなくても本社でできるはずではないでしょうか。

自社のBCP(Business continue planning)は自社のことだけを考えていけばいいわけではないです。特に製薬企業は医薬品を患者に届けることは使命です。リスク・マネジメントは事業を継続することが大切なことで、災害のようなクライシス・マネジメントであっても自分たちの被害状況が把握できた後は速やかに企業としての使命を果たすべく行動していくのが鉄則です。会社ができていないのにMRができていないというのは本当に現場が可哀想です。

もちろん、現場のMRがすべて使命感をもって仕事をしていたとも思ってはいません。他人事のような態度だったMRもいることを知っています。被災地のために何かできないかと考えボランティアや現場を回った人のことを色々と言っていた人のことも知っています。だからといって、そんな人に気をとられる必要はまったくないと私は思います。そもそもそんな人は通常のMR活動においても、何も現場の問題について感じる力のない人だと私は思います。

医療機関だけなく、町や避難所の様子をみて、「ここにいる人たちはどんな生活なんだろうか」「体調はどうなんだろうか」とか思いを馳せてみることができる人は普段のMR活動のときに医療者と話をするときに、同じような視点で会話ができる人だと思います。そういったことができない人が多いからMR不要論がでるのだと私は思います。災害時にちゃんといち早くそれに合わせて情報提供ができたMRもいたのですから、その人は普段から考えて仕事ができている人なんだと思います。

結局は一時が万事なのではないでしょうか。

また、製薬企業がこの災害に対して多くの義援金を出しています。その金額は非常に大きな金額です。もちろんお金をだしたからえらいわけではありませんが、あまりにも社会貢献の仕方がお粗末なので、もっと考えるべきではないかと思いました。







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