2016年9月23日金曜日

病院倫理コンサルタント連絡会議に参加してきました


病院倫理コンサルタント連絡会議に出席しました。


この会議は臨床倫理に取り組んでいる医療・教育機関の情報共有の場です。
現場での問題点や悩みなどの話が聞けてとても勉強になりました。

倫理ってごく一般的なイメージって、硬いとか、偉そうとか、なんかいい子ちゃんぶって、なんて感じではないでしょうか。しかし医療においてはケアを考えたら臨床倫理はケアそのものなんですよね。患者の最善とは何かを考えることで、法やルールではありません。ところが生命維持装置を外したら殺人なんじゃないかとか、医療の差し控えは非倫理的なんじゃないかとか、医療安全うんたらかんたら・・・ と言われる事が多々あります。

しかし医療の現場は複雑で、一律に判断はできません。医療の差し控えに関してもご本人の意思なのか、ご家族の意思なのかによっても、そこで行われる医療行為の意味が全く異なってしまいます。それはどのようなプロセスで意思決定が行われているのかも非常に重要なことです。

医療現場のチームだけは解決できない時に相談できる存在は非常に重要なことだと思います。

ところが倫理を専門にされている方の話を聞かせていただいて、どうも現場はお墨付きが欲しいと考え自分たちでもわかるようなことも聞いてくるスタッフもいるようです。また逆に本当はもっと前に相談してくれればそこまで抉れなかったのに・・ということもあるそうです。医療スタッフはどこかで倫理について学ぶ機会があるはずなのに、なかなか現場は難しいようです。

私が少し懸念していることがあります。それは介護関連の方に対する倫理教育ってまだ十分ではないことです。医療の現場ですらまだ十分と言えない中、今後介護の方の力なしには患者のケアは成立しません。近くでお世話をされている方が誤った判断することによって全く違った結果を導いてしまう危険性があります。

臨床倫理が広く理解されるようになってほしいと思っています。


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