地方独立行政法人 総合病院 国保旭中央病院へ行ってきました。
今回は地域医療を育てる会のメンバーの数人と一緒に千葉県の香取匝瑳(かとりそうさ)地区の現地調査ということで同行させてもらい、救急救命の伊藤先生にお話を聞かせていただきました。とても気さくな方で、救命センターの中を案内してくださったり、地域の現状をお話いただきました。
この周辺の状況は旭中央病院が地域医療を一手に引き受けており、在宅医療が不十分なエリアだそうです。それだけに地域の期待を引き受けています。救急救命も施設としては3次救命なのですが、2次も1次も受け入れざるえません。しかし我が国の診療報酬の流れからすると機能分化をしていかないと財政的にも厳しい状況になっていきます。そのような課題を抱えながらのご苦労を聞かせていただきました。
救急の現場では、独居が多いエリアほど救急搬送が増加するというデータがあるそうです。このエリアは高齢化が進んでいますが救急はそれほど増加していないことからやはりその傾向はただしいようです。まだ学会発表前なので、ここに書くことはできませんが、それ以外にも興味深いデータも見せていただきました。まさにそれは地域の問題を浮き彫りにしているかもしれない内容でした。やはり地区ごとのデータ分析を読み解くことを十分にしていかないとデータをミスリードしてしまうかもしれないという気づきもいただきました。
他にもフレイルの患者さんは徐々に増えており、フレイルの患者さんは、何らかのイベントを繰り返し徐々に弱っていきます。そのイベントのたびに入院を何度もする方も徐々に増加しているそうです。そうなると地域での医療資源が少ない状態では何かある度に病院に行かねばならず結果として病院の機能分化が進みづらくなります。
これらを解決するためには地域との連携や市民の理解、在宅・訪問などを同時に進めていかなくてはなりません。それも先ほど出ていた地域の人の生活ととともに考える必要があります。そうなると早い段階でのACPも進めていきながらも、市民とともに医療を進めていく大事さを感じました。
短い時間でしたがとても有意義な時間を過ごせたと思います。
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