2016年4月29日金曜日

子供が走り回る NPO総会


去る4月23日に地域医療を育てる会の年次総会がありました。
昨年度の報告や今年度の計画や予算を決めていかなくてはならない重要な会議です。

私は医療機関との教育事業を担当しており、無事報告し来年に向けての方向性を話しました。来年度は院内での企画から地域の中で学ぶことへとシフトさせていく予定です。他にも夢カルタの東金バージョンの話や社会福祉協議会とのコラボなど多岐に渡ります。

話は真面目ですが、その周りを議長のちびっこたちが走り周ります。
ときどき議長も見かねて子供たちをあやしにいきます。それでも議事はどんどんすすんでいきます。会員のみんなも会議に集中し、何も言いません。ときどき誰かが子供の相手をします。

私は子供がいても参加できる場って、とてもいいと思います。

よく子供がいると会議や勉強会に出られないということを聞きますが、私は参加できないことによっての利益と不利益のバランスを考えると利益の方が多いのではないかとおもいます。

もちろんあまりにも子供が小さくて沢山の人の中にいることが憚れる場合を除いて、子供の社会教育の場ですし、その子の親の意見も存在も非常に貴重だと思います。

そしてその周りの者に対しても子供は沢山のギフトをくれます。それは言葉ではなく、素直な無邪気な気持ちだったり、他人に対する配慮などの優しい気持ちです。その存在が自分たちの忘れていた者を思い出させてくれるのです。

子供にとっても、大人たちの様子をみて何かを感じて学びます。会議ってどんなものなのか、どんなところなのか、その時にはわからなくても後からわかるものだと思います。記憶の底に眠っていて、ちゃんとその場になったらきちんとした立ち振る舞いのできる子に育つと思います。

実は私も小さいうちからマンションの理事会や親の会社のクラブ活動などよく一緒について行っていました。その時はあまりよくわかっていませんでしたが、多様な人との関わり方を自然にそこで覚えたような気がしています。

人が集う場が多様であればあるほど、素晴らしい知恵がでます。

子供以外にも様々な人に対して配慮ができる世の中になっていくといいなと思っています。



2016年4月27日水曜日

災害時のMR


写真は家の近くの風景です。桜色から緑色がだいぶ増えてきましたね。

今回はMRのことについて書いてみようかと思います。
きっかけは震災時におけるMRに対する活動の鈍さが話題になり、私の友人も現状に嘆いていたことからです。

では実際に震災の時にMRの人たちはどのように考え、どう行動しているのでしょうか。
何人かの現場の方に聞いてみました。
そうすると個人的なボランティアという形で週末に入る方もいるようです。また遠方の方は募金という形で心を寄せているそうです。

やはりどんな人も同じように今回の震災で心を痛め、何かできないかと考えています。
他の医療職は職能としての団体がありますが、MRは基本的に製薬企業に属している一社員にすぎません。そうすると企業としての動きだけみていると現場で頑張っている人の姿は見えません。

もちろん、何をすればよいかわからず動きが取れない人もいるようです。それはどこでも同じですよね。

製薬企業としては社員の安全を守ること、そして医薬品の安定供給を考えることが優先的になり、その後に社会貢献と考えると思います。そうなると、なかなか本当のことは見えないのだろうと思います。

確かに今のMRが通常の情報提供活動において、現場のニーズに応えきれていないというのはあると思います。だからといって、人として被災地に対して何もしていないということではないと思います。そして現地に出向くことだけが、支援活動ではありません。

また情報発信も企業に属しているとなかなか思うようにいかなかったり、制限があるのも事実だと思います。

こういった背景を理解しつつ、今後もMRの人たちの様子をみていきたいと思います。



2016年4月26日火曜日

商標の出願をしました



先日、特許庁へいきまして、「Health Communication Facilitater」を商標出願をしました。

初めてのことはドキドキしますね。特許や実用新案は大変ですが、商標はちょっと頑張れば自分でできるということを知っていたので頑張ってみました。

まずはじめに自分が出願をしようとするものが、商標登録されていないか確認をします。
特許情報プラットフォーム

ちゃんと特許庁の中には相談窓口やサポートしてくれる人がいるので、少し時間はかかりましたがなんとかできました。

さらに役務を明確にしなくてはならないのですが、これもちょっとしたコツが必要ですがちゃんと相談に乗ってもらえます。

しかし、それぞれ部署が違うのでエレベーターに乗ったりとちょっとその辺が迷いそうでした。また申請書類をその場で作成したのですが、地下にセブンイレブンがあるのでネットプリントを利用すればプリントアウトもできます。なんとかなるもんだと思ったりしました。

あとは収入印紙を貼って窓口に書類を出すだけ。とてもいい経験でした。

いまのところこの名称の資格ビジネスということは考えていません。ビジネスというより自分のやっていることをもう少し明確化させていきたいという気持ちの方が強いです。

ちゃんと申請が通れば半年後に「®」をちゃんとつけて自分の肩書きとしたいと思います。



2016年4月25日月曜日

ありがとう、高浜のみなさん



福井にいったついでに(ついでにというほど近くないけど)高浜まで足を伸ばして赤ふん坊やに会ってきました。

私の場合、あまり深く考えずに福井にいくから同じ県でどこかに行けないかなという単純な発想です。以前、地域医療を守り育てるシンポジウムで、たかはまサポーターの方が同じグループだったご縁もあり「いつかお邪魔しますね」という約束をしていたので、その約束を果たすという意味もありました。

とは言っても、私ひとりのためにお話を聞かせていただいたり、まちを案内してくれたり、一緒にお食事をする機会までいただいて、本当に有難く感じています。

たかはまの取り組みは、自然と共存しながらまちづくりをしようとしているのですね。海の美しさや、昔から残る風景、まちのあちこちで見られる立ち話、のんびりと流れる時間を大事にしていることが実際に行ってみてわかりました。

ここは本当に海のまちなんですよね。とても綺麗な浜、美味しいお魚。海からの風。とてもいいところでした。

福井県自体、共働きの家庭が多かったり、出生率も高いということは女性も子供を生み育てながら働きつづけやすく、高浜も同様の配慮がされているように思います。

しかしここには原発もあるという現実もあります。私はこのことに対してよいとか悪いという安直な判断はすべきではないと思っています。意思決定をした瞬間は本当にそれがまちにとって必要だと思ったからできたもので、それが今の状況では合わなくなっており人々の考え方も変わってきたにすぎません。まちの人も言葉に出さなくても考えていると思います。土地のものではない人間が勝手にあーだーこーだいうのはよくないと私は思います。

たかはまサポーターの皆さんは本当にいい方でした。みんな私より人生の先輩で数々のご苦労をされています。その苦労の体験を人にさせないようにということで活動をされています。本当に頭が下がります。世代間の違いや意識の違いで苦労をされていますが、きっとその思いは通じると私は思います。

本当に多くの学びをいただきました。感謝してもしつくせないです。
今回出会った皆さんにまたお会いしたいなと思っています。

ありがとうございました。

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井階さんの診療所をみせていただきました。

高浜町国民健康保険 和田診療所



子供も診るので人形も必須アイテムですね。




 シーサーを赤ふん坊やに変身!

  

社会福祉協議会も同じ建物内にあります。
社会福祉法人 高浜町社会福祉協議会

天井が高くてひろーく感じますね。 



ここでは小さい子供がいっぱい遊んでいました。




建物の裏手から青葉山がみえました。とんがり山ですね。



海岸へ連れて行ってもらいました。


お天気があまりよくなかったのが残念ですが、白くて広い浜で綺麗です。


 

ブルーフラッグに選ばれたのに熊本の震災があったため、告知するタイミングを失ってしまったそうです。環境、教育など多くの基準をクリアして認証されます。

ブルーフラッグ



海の近くはこんなかんじの古い建物があります。



またほそーい路地がいっぱいあって探究心をくすぐります。




浜の脇に長く続く道があってここを散歩したりマラソンする人がいるそうです。

高浜八穴に連れて行ってもらいました。











自然にできた穴がありました。近くまで行ってみたくなりますね。











鳥居がありました。
海の神様を祭っているとのことです。






公園にも連れて行ってもらいました。
昔はたかはまにもお城があったんですね。








とても大きな松が印象的でした。






塩屋カフェにもつれて行ってもらいました。
空き家を活用しています。


NPO塩屋

高浜町空き家情報バンク



ここでワークショップなどを開くそうなのですが、現在キッチンを改装中です。








もとの場所にもどってきたら、赤ふん坊やが迎えてくれました 。

このあと、子供に囲まれてました(笑)



本当にありがとうございました〜〜〜〜〜










2016年4月24日日曜日

人生の最終段階の意思決定とACP



今回のフォラームの2日目は人生の最終段階における意思決定支援に関するものを聞いていました。

加齢とともにフレイルティ(虚弱)が問題になります。人ってどうしても良かった昔に目を向けるのですが、人は年とともに弱っていくし、いつか死にます。そのときに自分はどうしていたいのか、どう過ごしていきたいのかを考えなくてはなりません。

なかなか想像もしずらいのかもしれません。
いつの間にかみんなが長生きする時代になってしまいました。
戦争もなく、食べられなくて困る時代でもありません。病気や感染症になってもなかなか死ぬこともできません。死んでいく人を目の前にすることもほとんどありません。

しかし、人は衰えていくのです。

自然に死にたいと思ってもかならず医療を受けることになる。
医療を受けなくてはならなくなったそのとき自分がどうありたいかなんて決められるものではありません。しかし人生の最終段階の医療にはその人が考える生活や幸せがなくてはなりません。医療に振り回される人生に私はしたいと思っていません。

だからこそ、元気なうちにどのようなことをしてほしいのか、して欲しくないのかを考え始める必要があると私は思います。

ACPは今回のフォーラムで話題になっているし、厚労省もACPの相談ができる人を増やしていこうとしているので、きっとここ数年で一気に広がっていくと思います。

ただいつも気になるのは、「よいこと」というのは、ときによいことを前提に人に対して侵襲的になってしまうことがあります。そうならずに自分が自分らしくいられるためのACP相談になるように世の中が動いていけるといいなと思っています。


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ACPとは「医療に関する事前の相談」という方がわかりやすいかと思います。これはAD(Advance Directive)を含む大きな概念となります。

AD:事前指示
「将来自らが自己決定能力を失った際に自分に行われる医療行為の意向を、意識が清明な時期に意思表示をしておくこと」
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2016年4月21日木曜日

福井のランチは




1日目、ランチをどうしょうかな〜って思っていたら、「もはや幸手」さんがケア・フレンズさんのまちよかCafeサロンを見に行く、ということで一緒に連れて行ってもらいました。
地域の交流スペースで、ゆったりとした明るいスペースでした。






実は裏で居宅介護事業所が繋がっています。
↓この部屋の右側が居宅介護事業所との仕切りです。左にもドアがありそこがカフェと繋がっており、イベントをするときぜんぶドアをあけると50名くらい入るそうです。
そこで劇などの催し物もするそうです。





お食事をしたあとは、デザート!お目当ては手作りお団子です。





まちなかのお団子屋さんって感じですよね(^^




お店の中は情緒があって素敵です。



私は季節のお団子をいただきました。栄養士として仕事しはじめのお嬢さんが焼いてくれたお団子です。とっても美味しい。お団子のお餅は癖がなくデンプンの甘みがあり、餡の味を引き立てます。

新人の栄養士にどうやって利用者さんと話をすればいいかを「もはや幸手」の方が笑顔で語る姿もなかなか。


弾丸で動きましたが、とっても満足です。




二日目は自分のプレゼンが終わって半分凹みながらランチをどうしょう、、、と考えていたら「一緒にオレボにいきませんか?」というお誘いを受け、喜んで参加しました。

ここは福井県のものだけのこだわりコンビニです。





中はオンビニとお惣菜屋さんが一緒になっています。目の前で調理をして暖かいごはんを提供してくれます。

お店の中に食べるところがあります。




量り売りなので、これで400円代(細かくは忘れた)リーズナブルです。
彩りよく選んで食べました。

2016年4月19日火曜日

痛恨のプレゼン(涙)倫理コンサルテーション事業



今回の本当のミッションはこちらでした。
東京医療センターでの仕事について話をする機会を頂きました。ありがたいことです。話の内容は「東京医療センターの倫理コンサルテーション事業」です。

今回は持ち時間が10分しかなく、トップバッター、しかも最初に機器トラブルで焦ったがため自分の良さが全くでませんでした(涙)

そのため話をしようと思ったことをここに書こうと思います。

東京医療センターは昨年度の厚生労働省「人生の最終段階における医療供給体制整備事業」において事業実施施設でした。

厚生労働省「人生の最終段階の医療の決定プロセスに関するガイドライン」の患者の推定意思が確認できない場合、医療ケアチームが話し合って慎重に検討し、家族がいる場合は十分に話し合うとされています。それでも決定ができない場合は複数の専門家で構成する委員会を設置し治療方針等の助言を行うとなっています。東京医療センターの倫理サポートチームは担当医療チーム以外の第三者の位置付けになります。そのため患者に介入せず、患者の意思決定支援は現場の担当医療チームが行います。


現場の意思決定支援はときに困難で倫理的ジレンマを感じることは少なくないです。
例えば人工呼吸器や人工栄養の差し控えや中断、患者が治療を拒否している、治療が無益だと感じられる場合など様々あるかと思います。

また、リビングウィルやDNR(Do Not Resuscitate)などがあればいいのかというとそうではなく、作成されていても作成時期がかなり昔だったりする場合、現在の意思と変わっている可能性があります。

臨床現場ではまだまだ医師中心の意思決定となることが多く見られます。そうなるとこのジレンマを医師が抱えてしまったり、医師の独善を他の医療スタッフが止められずそれに対しても悩んでしまうことがあると思います。

当院の倫理サポートチームは担当医療チームが倫理的ジレンマを感じた時に気軽にみんなで相談できる場をつくりました。それが「倫理カンファレンス」です。

倫理カンファレンスはジョンセンの四分割法を使って倫理サポートチームと担当医療チームの他職種でカンファレンスを行います。多職種で話をすることで、まだ考えられていなかった視点を考えることができます。倫理カンファレンスはコツをつかめば、誰でもできます。

倫理カンファレンスの流れは以下のとおりです。
1)事例の提示
2)選択肢の提示
3)情報の整理(四分割法)
4)倫理的検討(臨床倫理の四原則:自律性の尊重、無危害、善行、正義)
5)おおまかな方向性
6)具体的選択と計画
7)コミュニケーション

大体1時間くらいで進行するくらいがちょうどです。(あまり時間をかけすぎないことがコツです)倫理サポートチームは倫理的な立場での推奨は行いますが、ここでの話はあくまでも担当医療チームとしての方針を決めるのみで、実際の医療の意思決定は患者・患者家族と担当医療チームとの話し合いで決まります。

アドバンスケアプランニング(ACP)相談についても、基本は担当医療チームが行います。しかし担当医療チームの依頼と患者・患者家族の同意があった場合にのみ相談員が相談の席に同席します。

この取り組みを事業で行うことで、堅苦しくなく相談できる場所をつくり、意思決定に医師以外のスタッフが関与でき、医学的な見地のみの意思決定支援から他の状況を加味した意思決定支援へと変化していく兆しが見えました。

時間はかかりますが、じっくり活動をしています。



このような話をしようと思っていました。。。。

より精進します。。。。(涙)

2016年4月18日月曜日

第1回在宅医学会地方フォーラムin福井


4月16〜17日に福井で第1回在宅医学会地方フォーラムに参加しました。
今回の最大のミッションは東京医療センターでやっている「倫理コンサルテーション事業」について話をするということですが、地域医療をされている方々も参加され、とても楽しくそして学び多き2日間でした。

今月は2回目の旅です。福井市は初めて訪れる土地です。
駅前に大きな恐竜がいました。


宿泊したホテルの隣はなんか大きな神社です。佐佳枝廼社(さかえのやしろ)という神社で、散歩していたら大きな鳥居が目に入り、行ってみたら葵の御紋。徳川ゆかりの神社らしいな、とおもいつつ参拝しました。


路面電車があるところなんですね。。

今回の学会はなかなか刺激的でした。地域包括ケアに関するトークバトルも面白かったですし、二日目はACPとかフレイリティとかもどちらも自分の興味の分野でした。

最近思うことは、地域包括ケアってなんだ?って敢えて考えることって、あまり意味がないんじゃないかということです。先日考えてみた割にはあっさり、、、

「正しい」、「誤り」すら既にないのかもしれません。そこに意識を集中するよりも、「何がしたい」とか「こんなのがほしい」というものを考えればいいんだろうと思っています。

とはいうものの、形がないと動けない人もいます。そして現状を変えたくないという気持ちも理解できます。どうしても人は問題ばかりに目を向いてしまいます。あれがない、これがない。誰々があーだ、こーだ。。。

でも、それぞれがそれぞれの立場で一生懸命に仕事をしている。それを否定はしていけないと私は思います。否定はせず、慮ること。人を尊重し、感謝すること。そのほうが大事な何かを忘れずにみんなで考えていける土壌ができるのではないかと考えています。

その上で、地域包括ケアという言葉で踊らされず、未来に目をむけることこそが大事だと私は思います。

そんな一端を今回も心の端っこに感じながら聞いていました。

今回も一度に書けないので、他はこのあと少しずつ書いていきたいとおもいます。